これまで色々なAI活用術を紹介してきましたが、ふとこんな不安を感じたことはありませんか?
ひつじさん所長、あの…。
AIで作った画像や文章って、勝手にブログや仕事に使っても法律的に大丈夫なんでしょうか?
ニュースで『著作権侵害』とか聞くので、急に怖くなってきちゃって。



その感覚、すごく大事です!
便利な道具だからこそ、ルールを知らずに使うのは危険ですよね。
でも安心してください。『やっていいこと』と『ダメなこと』の境界線さえ知っておけば、怖がる必要はありません。
今回は、AIを使う全ての人が知っておくべき「著作権」と「商用利用」のルールについて解説します。
※この記事は2025年時点の一般的なガイドラインをまとめたものです。法的な助言ではありません。
【比較表】主要AIツールの商用利用ルール
まず、皆さんが一番気になる「仕事や副業(商用)で使っていいのか?」という点について、主要ツールの規約をまとめました。
結論から言うと、「大手ツールは基本的に商用利用OK」です。
| ツール名 | 商用利用 | 著作権の帰属 | 注意点 |
| Gemini | OK | ユーザー | 暴力・性的・差別的な生成はNG |
| ChatGPT | OK | ユーザー | 無料版・有料版ともに商用可 |
| Claude | OK | ユーザー | 規約遵守が前提 |
| Adobe Firefly | OK | ユーザー | 最もクリーン(権利クリアな画像で学習) |
| Midjourney | プランによる | ユーザー | 古い無料版等はNGの場合あり |
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GoogleやOpenAIの規約では、『生成したコンテンツの権利はユーザー(作った人)にある』と明記されているんだ。
だから、ブログに貼ったり資料に使ったりしても基本的には問題ないよ!
「著作権」の2つの落とし穴
商用利用がOKでも、「著作権」については少し複雑な問題があります。
トラブルを避けるために、これだけは覚えておいてください。
1.AIが作ったものに「著作権」はない?
現在の日本の法律では、「AIが全自動で作ったもの」には著作権が発生しないと考えられています。
- 人間が描いた絵:描いた瞬間に著作権が発生する(勝手に使われたら訴えられる)。
- AIが描いた絵:著作権がないため、誰かにコピーされても法的に守られない可能性がある。



つまり、AIで作ったイラストを『これ私の作品です!』と言って販売するのは自由ですが、それを誰かに真似されても『著作権侵害だ!』とは言いづらい、という現状があります。
2.「既存のキャラ」に似すぎるとアウト
これが一番のリスクです。
たとえAIで作ったオリジナル画像でも、「既存のキャラクター(ミッキーやピカチュウなど)に激似」だった場合、著作権侵害で訴えられる可能性があります。
トラブルを避ける「3つの鉄則」
しかし過度に怖がる必要はありません。以下の3つを守れば、安全にAIを活用できます。
鉄則1:固有名詞を入れて生成しない
プロンプトに「ドラえもん風」や「ディズニー風」といった具体的な作品名やキャラクター名を入れるのは避けましょう。
× NGプロンプト:
「ジブリ風の少女のイラストを描いて」
○ OKプロンプト:
「水彩画風の、森の中にいる少女のイラストを描いて」
鉄則2:Adobe Fireflyなど「クリーンなAI」を使う
どうしても権利関係が心配な仕事(企業の広告など)の場合は、Adobe Fireflyを使うのが最も安全です。
Adobeは「権利関係がクリアな画像」のみをAIに学習させているため、他人の著作権を侵害するリスクが限りなく低いです。
鉄則3:AIに「リスクチェック」をさせる
不安な時は、Gemini自体に聞いてみるのも一つの手です。
Geminiへの指示(プロンプト)
あなたは「著作権に詳しいアシスタント」です。
これからブログ記事のタイトルを考えますが、以下の案の中に、商標権や著作権を侵害する恐れのあるワードは含まれていますか?
【タイトル案】
・「スマホ界のフェラーリ!新型モデル徹底レビュー」
・「まるで魔法?ディズニーランド級の接客術」
Geminiの回答
「フェラーリ」や「ディズニーランド」は著名な商標です。
比喩表現として使う場合でも、公式と誤認されるリスクや、ブランドイメージのフリーライド(ただ乗り)とみなされるリスクがあります。
「スーパーカー級」や「テーマパーク級」などの一般的な言葉に言い換えることを推奨します。



なるほど!AIに作らせる前に、AIに『これ大丈夫?』って聞いちゃえばいいんですね。
これなら安心して記事が書けそうです!
まとめ:正しく慎重に、賢く使おう
いかがでしたか?
- 商用利用:基本的にOK(規約は要確認)
- 著作権:AI生成物自体は守られにくいが、他人の権利侵害には注意
このルールさえ守れば、AIはあなたの仕事を助ける最強のパートナーになります。
「怖いから使わない」のではなく、「ルールを知って安全に使い倒す」。それが、これからの時代を生き抜くリテラシーです。



当ラボでは、今後も『安全で実用的なAI活用法』を発信していきます。
迷った時はまたこの記事に戻ってきて確認してくださいね!








